日常と非日常のあいだ

郡山市内の知人の飲食店が震災により閉店を決めた。と、先月知って、心配でもう一度その方を訪ねてみると、その理由が原発事故にあるということだった。

安全な農作物や安全な水を原料にした食事をもう提供できないと考え、お店を続けるのを諦めたという。

ただ日常をやり過ごしていた私には少なからずショックだった。
放射線物質の知識も乏しいので、少し書物を読んでみた。

放射線物質に関しては、たとえ少量でも危険と考える見方と、放射線物質(のみ)を原因とする癌と断定できないことからデータがないため、一度に100ミリシーベルト以上浴びないとリスクは明らかではないゆえに安全だという見方があるとわかった。

また、リスクの考え方についても、「一度に100ミリシーベルト以上浴びると1000人に5人癌になるリスクがある。ということを受け入れるかどうかはあなた次第。(だけどみんなで生活を放棄すると大変ことになるから今までどおり日常生活を守ろう)」と、いう長崎大学から派遣された山下俊一教授の言葉をまとめて配信する情報誌「福島リビング」と「1000人に5人の癌リスクが増えることは大変だ」と話す武田邦彦氏がいるようにとらえ方が別れている。

1000人に5人。これ、学校一校あたりの生徒数と考えるとリアルな人数だ。平均寿命に近づいて癌を発症するならともかく、若年でも癌を発症するリスクが同じだとしたら・・・・・・。 かなり怖い数字ですよね。

子どもの担任の先生にきいたところ、学校現場では校庭の土壌の除染をはじめ、ガラス戸を洗浄したり、側溝の泥を取り除いたり、生徒たちを守るために手をかけてくれていることがわかった。また気温も上がっている中、窓を開けずに授業を行っている。

郡山市の教職員組合主催の反原発集会で話を聞くと、以前から原発について学習していた二本松市の主婦の人は怖くて、長野県に引っ越すことを決めたという
(会の挨拶に立った社民党の市議は「私たちが言ってたことが的中した!と、少し嬉しそうに話していた)。

日常生活を守りながら、健康リスクを減らすにはどうすればいいのか・・・・・・の葛藤の毎日です。

健康のためにランニングやヨガを続けている。外国から見たらこれだけ放射線物質の値が高い地域で、何してんだ思われてるんだろうなあとスポーツジムからの帰途、思ったのでした。