合間の読書

 
 昨日は珍しくぽっかり時間が空いてしまった(待つしかない時間ができてしまったのです)ので、上杉隆著『官邸崩壊』(新潮社)読みました。

 今となっては安倍政権自体が崩壊してしまったのですが、今のタイミングだからこそ参院選惨敗の直後に上梓されたこの本を読んでも十分に面白いです。
 
 この本では安倍前首相の自分大好き、自己顕示欲のかたまりである側近の立ち回り方がいかの幼稚であったかがつぶさに描かれていて、各章、各章ひきつけられるのですが(特定の新聞社以外をないがしろにしたという怨嗟も漂っています)なによりも、小泉純一郎の理解しがたさ不気味さが引き立っているのでした。

 安倍さんではやはり若すぎたということでしょうか。

 このごろでは巷の人も還暦ぐらいではまったく老け込んでいません。かつて長老が牛耳る政界に辟易していた空気があって、政界では50代ではまだまだ小僧といわれていたことに反発する雰囲気もあった気がしますが、今回の安倍政権の失敗は、ただ「若返らせる」ということに対して抵抗感を感じさせることに十分だと思います。

 団塊の世代の方々は「自分達はまだまだらしい」と胸をなでおろしているのかもしれません。