陶芸in自衛隊

 子どもが小学生のうちにしかできないことをしようと思い、今年は児童の母親が集まって様々な体験をするクラブに参加している。

 今日は地元にある陸上自衛隊の駐屯地で陶芸教室。
 
 自衛隊に窯があり地元の人が材料費だけで利用できるのはのは良く知られていて、うちの子も、昨年ここで茶碗を作ってきた。

 平日にもかかわらず、私たち20人程のメンバーに対して5人もの隊員が任務(ちゃんと、業務として認可されている)について迷彩服で指導をしてくれた。

 
 厳しい指導のもと(?)全員1時間ほどで湯飲みやコーヒーカップや皿をこねて作り、後は2ヵ月後に窯で焼いた物が届くのを待つのみ。

 メンバーの関心は「なぜ自衛隊に窯があるのか?」

 私は、有事の際に自給自足ができるため(だから業務中でも陶芸の仕事ができる)とばかり思い込んでいたが、駐屯地内で生活をしている若い隊員のためのレクレーション施設として作ったものとのこと。


 せっかくの施設なので、地域の人にも開放し、予約があれば利用できるようにしているとのこと。自衛隊を身近に感じてもらい、ついでに入隊してくれれば嬉しいということだ。
 陶芸部屋と窯は全国の駐屯地にあって、同じように地域に開放されているらしい。


 午後からは、町内の公民館で町の歴史教室。暇な時に申し込んだ物で、いざ当日となると時間に余裕がないことに気づいた。今回はサボろうかなと思ったが、残暑の中どうせぼーっとして仕事もはかどらないかなと、出席したところなんと100%の出席率。行ってよかった。

 私の町は明治時代に職を失った武士たちが開拓で切り開いた土地で、その藩の名前がついている。その子孫の方が講師としてお話をしてくれた。
 私の興味は、この町がいかに陸の孤島だったかという話だった。昭和30年代にポストひとつ、公衆電話ひとつできたことでどれだけ住民が便利に感じたことだろう。
 私は昭和40年代前半からこの町に住んでいる(年齢の割には長年住んでいるほうだ)。今でこそ旧市内では大きな住宅街として栄えているが、そのころはまだ孤島ぶりの片鱗が残っていて、母親は買物ひとつするにも苦労したらしい。同じ市内でも市街地で育った夫とは育った空間がだいぶ違う。
 地域格差は昔のほうが当然激しかった。