見た目の話

 今週は『人は見た目が9割』(竹内一郎著 新潮新書)と、『ああ、顔文不一致』(勢古浩爾著 洋泉社新書)を読んだ。

 『人は見た目・・』は人は言葉で伝わる物はほとんどなく、多くが見た目(表情、服装、しぐさ等)から情報を読み取っているということを、まんがの例などを使って検証した内容。本だけ読んで言葉だけの力に頼ろうとしてもだめですぞと言っている。

 『ああ、顔文不一致』は本当に面白い。文字通り、作家の文体と顔、「文」をその人の「心ばえ」とし、不一致でいいのかを検証する。同じ著者の『まれに見るバカ』よりかなり笑うところ多し。爆笑できる(この著者の作品のには笑えるかどうかで判断してしまう)。人の顔を俎上に乗せてまったく読むほうも下司である・・しかし、顔をテーマにしてしまった以上、誠実な書き手であれば通り過ぎることにできないことがあるのでは・・と読み進むうちに第6章「ひとは顔を克服できるか」で、顔にあざやこぶなどがあり、人生に影響を受けている人々のことに触れながら、偏見を持つ前にまず対象について「知ること」だと言い、知ることは批判精神であり、その対象には自分も含まれているのだからとまとめている。この辺りからいつもの勢古氏の人生かくあるべし的な流れになるのだが。

 そういえば、勢古氏の洋泉社新書は毎年年末にでるのですね。社内スケジュールに組み込まれているのだろうか・・。
 
 これから、実家でのクリスマスパーティに行ってまいります。チキンにかぶりつきながらドンジャラでもして遊ぶとするか。