予定通り遂行は職業病か

  JR西日本の事故当日にボウリング大会を行っていた車掌区に続いて、ゴルフ大会やら宴会やらを行ってきた職員がいたことをJR西日本が発表している。マスコミの若い記者に「まったくあきれるばかりです」などと言われ放題で、もはやここまで来ると後から外部に漏れるより先に包み隠さず報告した方が良いと分かってきたようだ。だが、マスコミ対策を気にして当日の行事の参加者のうち何人がお酒を飲んだかなどの調査に全力を挙げることよりも優先してやることはあるのではないか?(記者会見に出ていた人はその行事に参加した支部の人で、事故対策をしている部署とは手分けしていると思うが)心配だ。被害者もその話はもういいからと思ってやしないだろうか?
 
 事故車両に載っていたにもかかわらず出社をした職員、出社を促したその上司、当日社内行事に参加した職員とその上司、彼らに共通する認識とは何か。それは「定刻に遅れるな」ということではないだろうか。予定通りに行う(列車を出発させ、到着させる)ことが仕事の第一命題であることが骨の髄までしみこんでいて当日キャンセルにかなりの抵抗があったのではないだろうか?ホントに。
 とは言え、報道で大きく取り上げられる事故があった当日に同じ会社の職員が団体で遊んでいたら傍目にどう思われるかの認識がなっかったようではあるが。車掌区が違うなんてことは鉄男以外の一般の人にはわからないし、だいたい全国のJRは一枚の乗車券でのれるんだから。(ボウリング大会のことをマスコミに知らせたのは内部の人なのか?外部の人なのか?)
 
 
 私も勤め先の人を見ていて感じるのだが、会社にどっぷりつかっていると、職場が自分の世界すべてになり、上司の常識は世界の常識と感じてしまいがちになる(そういう人が仕事が出来るとは限らないが)。
 本当は地域社会との付き合いをしたり、職場と違う世界を持つことで自分を客観視できるのが理想だが、忙しくてままならない人も多いだろう。休日も同僚と遊ぶ人も多いだろうし。
 会社は世間の常識も社員教育しなくてはならないようである。