円朝まつりに行ってきました

今年のスケジュール帳を購入した時に一番に記入した予定「円朝まつり」に8月7日行ってきました。
場所は東京谷中。三遊亭円朝の墓地がある「全生庵」というお寺の境内でした。
まつりに参加する前に円朝作『牡丹灯籠』(岩波文庫)を読みました。
「旗本の娘お露の死霊が、燈籠を提げカランコロンと下駄を鳴らして、恋人のもとに夜な夜な通う」
というのはストーリーのほんの一部。実は、自分の親の世代からまつわる因縁と因縁が絡み合う長ーい話なのでした。悪人がたくさん出てきて、ラテン系ドラマのようなすごい話です。当時は寄席で何回にも分けて話をしていたから、今でいう、テレビドラマのような楽しみ方をされていたのでしょう。

さて、肝心の「円朝まつり」。

千駄木駅で降りるはずが根津で降りてしまったりして、駅についても反対方向に歩いてしまったりして、なかなかたどりつきません。
息子(秋葉原とお台場に連れていくというエサ付きで同行してもらった)ともども炎天下、へろへろになって会場に着いたところで目の前に飛び込んできたのは、「千両みかん」の屋台…。冷凍ミカンを一個たった100円(千両から比べたらただみたいに思える)で売っていたので、購入。
禁酒番屋」ならぬ「飲酒番屋」では鈴々舎一門の馬るこさんが玉のような汗を流しながら東北の美酒を販売。朝から冷酒をいただきました。

ホッピーとおでん(立ち飲み屋文左衛門)や牛すじ煮込み(林屋の牛めし)も、うんまい! 

飲んで食べて、屋台をあらためてめぐってみると、話題の林家彦いち師匠の「板わり(労わり)の男」では、既に割られた板が積み上げられ、師匠は手に包帯を巻いて「治療中」。頭にきていることなどを板に書いて思いっきり割ってもらい、すっきりさせていただく趣向の屋台。割られた板に「原発」と書かれていたので、「福島から来たんですよー」と師匠と話をさせてもらいました。
ほどなく、「労わり」再開。「風評被害」(わかりやすくいなあ)と書いて割ってもらいました。師匠、カッコよかったです。ちなみに私の前の人は「東京電力」と書いてもらっていました。

人気の噺家さんの前には自然とサインを求める列ができていて、私もちゃっかり並ばせてもらう。インドア、日が暮れてからが主な活動時間(というイメージ)の師匠に、炎天下でサインをいただくのも酷かなあとも思いましたが。

飲んで食べてミーハーに楽しませていただきましたが、次回は法要や奉納落語会も見てみたいと思います。現在、来年ご一緒してくれる方募集中。


三遊亭円朝の墓前で拝ませてもらい、会場を後にしました。