運動会

先週の土曜日は、息子の小学校の運動会であった。
毎年見に行かなくてはならないのか、面倒だなあと(息子は運動会で活躍するタイプではないので)入学したばかりの頃は斜めに構えていたが、高学年にもなると、残りの少なさに風速のごとく流れる時間の速さを感じる。
「3位までならなんか買ってやろうかと思ったげど、4位だったんだがら何にも買ってやんね!」と成果主義バリバリのおばあちゃんの発言(4位だった子の母親、つまり娘に向って大声で話していた)や、卒業生である中学一年生がそれなりにオシャレして(もちろん男子は田舎のヤンキーのいでたち)集う様子はなかなか楽しいものである。
女子は女子で、小学生の女子が何気なく使っている言葉がたまたま隠語であったことに、鋭く反応して顔を真っ赤にしてクスクス笑っていたり(それを聞いていた私が恥ずかしかったぞ)、見た目はまだ子どもだけど思春期にいるんだなあと気づかせられた。

 3月まで小学校では(当然)一番上で、のびのび過ごしていた卒業生は、中学に入ったとたん、(当然)下級生で、「先輩」に気を使う環境に放りだされ、その変化に慣れるまでの大変な時期だ。久しぶりに母校に帰って、親しんだクラスメートの顔を見たり、先生に会えたことでかなりほっとできたと思う。でも、卒業生の順番のつかない(お客様扱い、つまり、よそもんの)徒競走に出て、景品のノートなんてもらうのもなんだか恥ずかしいものだと思いながら(でもそのノートはちゃんと家に持って帰りながら)、自分の居場所はもう母校にはないんだなあと、感慨を持つ中一生の気持ちを想像(妄想)。頑張れ中坊。