「フラガール」で泣かされて

 今朝起きがけに、購読している日垣隆氏のメルマガをチェックしたら、目次の「泣ける映画ベスト25」コーナーに「フラガール」が入っているではないか。
 前々から見ようと思っていてずるずると機会を逃していたので、メルマガの映画評を読む前に見なくては!と、午前中のスケジュールを変更して最初の回で見るために映画館へダッシュ!金曜日は上映館で女性1000円デーでもあったので、入り口には列が出来ていた。
 客層は私より一回り上らしいおば様たちが大半。映画中の細かい演出ひとつひとつに笑い声が聞こえる(南海キャンディーズしずちゃんが登場しただけで場内爆笑。わざと小柄なお父さんと並べたりして見せ方が上手いのである)。
 舞台は昭和40年のいわき市常磐炭鉱。私が生まれた頃にはまだまだ身近に過酷な労働があり、切実な貧乏があったのだ。
 親子の葛藤、師弟間の反目と絆、友情や別れ、プロジェクトX的な仕事達成物語など、様々な逸話が小波のように押し寄せる(そういえば労働争議が行われている傍らで、みんなでエンターテイメントを成し遂げるというスタイルは「ブラス!」に通じるものがありますね)。
 その波がエンディングに向って大きなうねりとなり、ハワイアンセンターのオープン日に披露されるダンスが圧巻だ。
 客席からはあちこちですすり泣きの声。私もハンカチが手放せなくなっていた(とは言え、涙腺がかなり弱いかも。NHK芋たこなんきん」では週の半分ぐらいは泣きながら見ている)。蒼井優松雪泰子が本当にいい。そうそう「我輩は主婦である」で「なまはげ」を演じていた池津祥子も出ていたのですね。見つけたときは嬉しかった。
  
 映画に出てくる昭和40年代の田舎の夜の風景がとても懐かしかった。私が子どもの頃の福島の夜の道は車で走っていても本当に暗かったのだ。
 私が「常磐ハワイアンセンター」に初めて連れて行ってもらったのは、小学校1年生の時。天地真理ショーを見たかったから。が、当時人気の絶頂だった真理ちゃんのコンサート会場は一杯で入れず、その時の思い出は当時ハワイアンセンター名物「黄金風呂」を見たことだった。ああ、あと、おもちゃの誕生石指輪セットを買ってもらった。その後、大人になるまで行くことはなかった。